受賞作品アマチュア部門
佳作HOW TO DIE.
作品概要
タイトル | Procyon |
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プラットフォーム | PC |
学校名 | HAL東京 |
受賞者名 | はるうらら |
佳作 選考理由
主人公にできるアクションは「掴む」と「投げる」だけというシンプルなもの。
ただそのどちらもが、きちんと「手で掴んだ感触」、「力一杯投げた感触」が得られた点が素晴らしかったです。
とくに掴む動作にトリガーが設定されており、コントローラを握り込む=ゲーム中の主人公が何かを掴むという感覚とリンクしていた点も「感触」というテーマによく落とし込まれていたと思います。
この掴むという動作は、たとえば敵を掴んで投げて倒すという単純な動作だけではなく、ゲーム中の数々のギミックに関連させている点が、このゲームを奥深くさせていた印象です。
風を利用したギミックでは道中にあるツタを掴んで飛ばされないように踏ん張る。重りを掴んで載せるギミックには載せるだけではない思考性が組み込まれていた点も、ゲームを「単純なものでは終わらせないぞ」という作り手の意思を感じました。
そのほか重力を利用したギミックなども用意されており、総じて仕掛けが多彩でプレイヤーを飽きさせない魅力に満ちた1作と感じさせられました。
受賞者様方の今後のゲーム作りに強く期待しています。
株式会社KADOKAWA Game Linkage 鈴木 規康
この作品について
謎の惑星に不時着した主人公「キャッピー」が、惑星内を探索して宇宙船のパーツを集め脱出を目指す、2Dアクションゲーム。
「感触」の中でも握るという動作に着目した作品。
プレイヤーは「キャッピー」を操作し、あらゆるものを握っては投げつけ、引っ張り、運んでステージを進みます。
岩を投げつけ壁を壊し、敵キャラを投げつけ倒す。更にはツボを投げつけ破壊して、アイテムを手に入れたり、鍵を握って鍵穴にさし、次のステージに移動したり。
またステージによっては、投げたものが強風で吹き飛ばされたり、磁力で引き寄せられるギミックも存在。どのタイミングで、何を握ってどのアクションを選ぶのかが攻略のカギに。
「握る」を起点に複数のアクションとギミックが組み合わされた戦略性の高い作品です。
ゲーム制作者のコメント
大賞・優秀賞は逃してしまいましたが、今回佳作に入れたことをチーム一同誇りに思います。
制作の初期段階でテーマを回収するために時間を多く費やしたため、当初の予定よりもボリュームが少なくなってしまったことや初めてチームでアクションゲームの制作を行ったことなど、初めてだらけで慣れない事だらけで苦労しましたが何とか完成させることができました。
操作性の良さや単純な「掴む」「投げる」のaアクション、プレイヤーのトリガーボタンを押す操作の感触に言及していただけてとてもうれしく思います。
この部分は最も時間をかけ、たくさんの試行錯誤の末に出来上がった部分ですのでプレイしていただいて実感していただけて作った甲斐があったと思いました。
また挑戦する機会があればこのチームで新しいゲームを作りたいと思っております。
この度は佳作に選出していただきありがとうございました。