発表授賞式アマチュア部門

日本ゲーム大賞2017「アマチュア部門」では去る5月1日から6月30日まで法人、団体、個人にかかわらず、アマチュアの方が制作されたオリジナルで市販されていない作品を募集致しました。

その後、業界誌編集者、クリエイターによる審査を経て、各賞を決定いたしました。

発表授賞式では、最終選考会の審査員にプレゼンターとしてご登壇頂き、トロフィーの授与と各作品の講評を述べて頂きました。

最終審査員/プレゼンター(50音順 敬称省略)

プレゼンター 代表作
株式会社ディー・エヌ・エー 異儀田 諭 「野球つく」シリーズ 「サカつく」シリーズ
「龍が如くモバイル」 「プロ野球ロワイヤル」 ディレクター
グリー株式会社 今井 仁 「アナザーエデン」「武器よさらば」 開発担当
株式会社コナミデジタルエンタテインメント 岡村 憲明 「メタルギアソリッド ポータブル オプス」
「スーパーボンバーマン R」
「ゾーン オブ エンダーズ」 プロデューサー
株式会社スクウェア・エニックス 岡山 博紀 「Kingdom Hearts χ」シリーズ
「FLAME×BLAZE」 プロデューサー
株式会社セガゲームス 阪本 寛之 「龍が如く」シリーズ ディレクター
株式会社バンダイナムコエンターテインメント 玉置 絢 「サマーレッスン」シリーズ プロデューサー・ディレクター
株式会社KADOKAWA 千木良 章 電撃PlayStation 副編集長
株式会社Gzブレイン 林 克彦 週刊ファミ通 編集人・編集長

優秀賞

優秀賞には5つの作品が選出され、各受賞者にはトロフィー及び副賞が贈呈されました。

アマチュア部門 優秀賞

Ultimate Selfy

ECCコンピュータ専門学校 柴田 駿佑

グリー株式会社
今井 仁 氏

受賞者
柴田 駿佑 氏

今井氏

最終選考の場で多くの作品をプレイさせていただき、最後に少しだけ時間が余りましたので、その余った時間をフルに使って本作品を遊んでいました。自分の中では一番長く遊んだ作品が受賞作品に選ばれてほしいなと思ったので、本作品を強く押させてもらいました。

ゲームデザイン自体は「はさむ」からは変化球ではありますが、細部が非常に丁寧に作られていて、例えばハート型のライフゲージが回転した後にエッジが光ったり、キャラクターの残像表現や、次のステージに移る時に白いフェードが入ったり。

私もゲーム開発者なので良く分かりますが、そういう演出は工数のことを考えると省略できます。しかしそこをあえて作っていくという、このゲームに対する愛情や情熱を非常に感じたので、この作品を強く押させていただいたのが選考理由となります。

次は、テーマに対して変化球のものではなく、直球ど真ん中で勝負するような作品を是非作っていただきたいと思います。次回作も期待しておりますので、頑張ってください。おめでとうございます。

受賞者

この作品は良い意味で自分の好き勝手に作って、自分が面白いと思えるようなゲームの世界を作ったつもりだったので、それを認めていただけて本当に嬉しいです。ありがとうございました。

アマチュア部門 優秀賞

DOOR

バンタンゲームアカデミー東京校 扉工務店

株式会社コナミデジタルエンタテインメント
岡村 憲明 氏

受賞チーム
扉工務店

岡村氏

今回の最終選考会にあたり、「はさむ」というテーマを聞いて、自分だったらどんなものを作るかなと、色々と想像してワクワクしながら参加しました。応募者の方が「はさむ」というキーワードをどう捉えるか、非常に楽しみにしていました。

テーマをどう捉えるかという視点から見ると、この『DOOR』は、「なるほど、こうきたか」と意外性があったため、私の中で一番強く印象に残った作品でした。「はさむ」というテーマに対して、恐らく直球、どストレートではないですが、そうではないことは意識していて、制作側の「俺たちは普通のものを作りたくないんだ」「少しでも楽しませてあげたい」という攻めの気持ちが、クリエイター心に刺さってきて非常に印象に残り、ニヤニヤしながら、素晴らしいなと思いながらプレイしていました。

そういう気持ちは非常に大事なことだと思います。ゲームを作る上で、「少しでも楽しませてあげよう」、「これをプレイしてもらう人に喜んでほしい」という気持ちをこれからも忘れずに、良いゲームを作って下さい。受賞、おめでとうございます。

受賞者

今回はこのようなステージで素晴らしい賞をいただいて、本当にありがとうございます。最初の開発段階では先生方に厳しい意見などをいただいて、本当に大丈夫かなという不安の中で制作しておりましたが、なんとか結果を残せることができて非常に嬉しいです。本当にありがとうございました。

アマチュア部門 優秀賞

トレースペーパー

ECCコンピュータ専門学校 トレース製紙工場

株式会社Gzブレイン
林 克彦 氏

受賞チーム
トレース製紙工場

林氏

本作は、トレーシングペーパーを挟んで重ねて道をつくってゴールを目指すアクションパズルゲームですが、やはり「はさむ」というテーマの多様性が非常に良く出ています。この作品も変化球タイプだとは思いますが、そのアイディアをしっかりとゲームとしてまとめていると思いました。

思考する難しさと楽しさ、それがスタートからゴールまで道がしっかりつながったときの気持ち良さという、パズルゲームとしての大事な部分が非常に完成度が高くまとまっており、個人的にすごくプレイに集中して、夢中になって遊ぶことができて、面白かったです。

ペーパーを3枚重ねると足場が薄くなって通り抜けられるなど、そういったギミックも効いていて、一捻り効いているところが、パズルゲームとしての完成度の高さにつながったのかなと思います。

トレーシングペーパーを挟む過程でどうしてもテンポが落ちたりする点がありましたが、その部分の調整がもうちょっと改良できると、より完成度が高い作品になると思いました。次回作も本当に期待しています。本日はおめでとうございました。

受賞者

この作品は、自分一人の力では決してできなかったと思っています。大野先生や、椎原先生、幸田先生などの多くの学校の先生方や、学校のクラスメート、特にチームのみんなの力があったからこそ、このゲームが完成したと思っています。本当にありがとうございました。

アマチュア部門 優秀賞

ぱくロール

国際情報工科自動車大学校 チーム「ぱくロール」

株式会社セガゲームス
阪本 寛之 氏

受賞チーム
チーム「ぱくロール」

阪本氏

今回のテーマが「はさむ」ということで、最終審査に残った数ある作品の中でこのゲームを見た瞬間に、一番真っ向勝負で来たタイトルで、フェアな戦いに挑んできた作品だなと第一印象として非常に好感を持てました。

ただ、キャラクターが歯車で、物を挟んで進みましょうというだけではやはり月並みな、それだけでは面白くないゲームになってしまうと。そこでおそらくチームのメンバーがいろんなアイディアを募って、弾丸を挟んでそれを撃ち返して扉を開けたりなど、すごく考えた形跡が多々ありました。

ゲームとしては、いわゆる横スクロールのジャンプアクションゲームですが、ゲームを進めていく上で、この先にどういったギミックや仕掛けがあるのかと、私はワクワクしながらステージを進めていき、楽しませていただきました。

ゲームを作る上で、プロの我々でも一つのアイディアだけでいろいろと全部を作りきるのはやはり難しいことです。そこでチームのみんなの力を結集させ、いろんなアイディアを足したり引いたりしながら、最終的に最後まで飽きさせないようなゲーム作りをすることが非常に大切だと思います。今回の経験を是非、次の作品に活かしてもらえたら良いと思います。おめでとうございます。

受賞者

このステージに登壇することがチームの目標でだったので、非常に嬉しいです。このゲームに関わってくれた全ての人に感謝します。ありがとうございました。

アマチュア部門 優秀賞

Pixmash

HAL名古屋 Explon

株式会社KADOKAWA
千木良 章 氏

受賞チーム
Explon

千木良氏

映像だけでは若干分かりにくいかと思いますが、実際にプレイするとすごく操作が気持ちいいゲームで、ビジュアルとスピード感とBGMも含めて、触っていてついついやめられなくなるような、操作が気持ちいいゲームに仕上がっているというのが第一印象でした。

今回のテーマの「はさむ」というテーマの意味合いでも、瞬時にどの角度でどう挟んだら敵を倒せるかというのを、実はかなり目まぐるしく考える必要があるゲームで、そういう意味でかなり忙しいゲームではありますが、そのリズム感と相まって、なかなかやめられなくなる、不思議な魅力のあるゲームだと感じました。

良い意味でも悪い意味でもシンプルな作品なので、個々の要素をさらに膨らませたり、味付けを加えていくと、さらにゲーム性が面白くなると思います。受賞、おめでとうございます。

受賞者

今回はこのような素晴らしい賞をいただき、ありがとうございます。1ヵ月という短い制作期間の中で、メンバーと一緒に制作できたことを誇りに思います。制作中は一緒にご飯を食べたり遊んだりしながら、とても楽しく制作できたことが入賞のカギになったのではないかと、個人的には思っています。今回はこのような素晴らしい賞をいただき、誠にありがとうございました。

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