日本ゲーム大賞2008

発表授賞式

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アマチュア部門

日本ゲーム大賞2008「アマチュア部門」では去る3月17日から6月30日まで法人、団体、個人にかかわらず、アマチュアの方が制作されたオリジナルで市販されていない作品を募集致しました。その後、日本ゲーム大賞選考委員会による最終審査を経て、各賞を決定いたしました。

「アマチュア部門」受賞作品一覧

佳作  優秀賞  大賞

 

佳作

応募総数232作品より4作品が佳作として選出され、各受賞者にはトロフィーが贈呈されました。

 

佳作

ETERNAL LOCUS / デジタルエンタテインメントアカデミー / モリコ


制作チーム名
モリコ

司会者 :
まず、プレゼンターの沖田さんより選考理由を伺いたいと思います。沖田さん、お願いします。
沖田氏 :
本当におめでとうございます。基本的な部分、ゲーム性だったり、グラフィックだったり、といった点が素晴らしかったと思います。あと、ひとつお願いしたいのは、基本の部分はしっかりしていますので、基本の部分を生かして、新しい作品にこれからも挑戦していっていただきたいな、と思います。本日は本当におめでとうございました。
司会者 :
沖田さんから「基本の部分はしっかりできている」とお褒めの言葉をいただきましたが、どうですか?
受賞者 :
今回の作品は就職活動用に作ったんですけれども、プログラミングとして必要な基礎部分や、グラフィックで必要な部分など、全般的に基本的な部分を大切に制作を行っていたのですが、このような賞をいただけて、非常に嬉しく思っています。
司会者 :
沖田さん、就職活動用ということなんですけれども、ゲーム業界的に採用かな?っていう感じは?
沖田氏 :
難しい質問ですけれども、採用でしょう。
司会者 :
お〜!
沖田氏 :
あ、いや、採用と言っちゃうと語弊があるかもしれないですね(笑)。「採用レベル」です。これからもっと精進していただきたいなと思います。
司会者 :
なるほど。これからもっとゲームつくりに励んでいただければと思います。おめでとうございました。
プレゼンター
(審査員)
株式会社 コナミデジタルエンタテインメント
ゲームコンテンツプロダクション
エグゼクティブプロデューサー 執行役員 沖田 勝典 氏
選考理由
楽しくプレーさせて頂きました。
完成度は高いのですが、「遊び」のアイデアに新しさが足りなかったのが残念です。しかし、「ゲームつくり」の基本はおさえられているので、今後は、新しい「遊び」の 創造を意識してほしいと思います。
ゲームは「遊び」、今後、さらに、「遊び」の創造を意識した創作活動をすることで更なる成長が期待できると思います。

 

佳作

綺想冥夜城 / 専門学校デジタルアーツ仙台 / 渡部 貴之


渡部 貴之 氏

司会者 :
時田さんより、選考理由を伺いたいと思います。時田さん、お願いします。
時田氏 :
受賞おめでとうございます。昔からシューティングゲームはいかに弾を避けるかが重要なんですが、この作品の面白かった点は、自分からは攻撃できないで、ひたすら避けるだけに特化した点ではないかと思います。また、弾幕の部分が本当に花火職人の作り出した花火のように、ひとつひとつがすごく丁寧にプログラミングされていて「見ていて飽きない」という点を僕はものすごく評価しています。
司会者 :
では、受賞者の方から感想をお聞きしたいのですが、「攻撃しない」という平和的な発想はどこから来たのですか?
受賞者 :
今まで色々なシューティングゲームをやってみて、弾を避けるだけに特化したゲームがあってもいいのではないかと思って作りました。
司会者 :
弾幕シューティングということで、プレイしている以外の人も見ていて楽しいなと思うのですが。時田さん、どうでしょう?
時田氏 :
そうですね。やはりただ避けるだけではどうしても楽しくないのだけれども、お客さんを目で見て楽しませるということもすごく意識して作られているゲームだなと思いました。
司会者 :
なるほど。受賞おめでとうございます。
プレゼンター
(審査員)
株式会社 スクウェア・エニックス
開発人事推進室 シニアプロデューサー 時田 貴司 氏
選考理由
一部に熱狂的なファンを持つ弾幕シューティングというジャンルですがやはり好きなジャンルなのでしょうね。「これが面白いんだ!」というこだわりが弾幕の挙動ひとつひとつに感じられました。
キャラクター要素など荒削りな部分もあり、全体の完成度は決して高くないのですが弾幕を避ける緊張感に特化したことがそれらを凌駕しています。
対戦でプレイすると、さらに緊張感も増す部分も大きなポイントですが何よりも花火職人も顔負けの弾幕のバリエーションと作りこみが好印象でした。BGMもゲームのノリに大きく貢献していると思います。

 

佳作

キャッチでポイ / 静岡産業技術専門学校 / Intentional


制作チーム名
Intentional

司会者 :
倉西様より選考理由を伺いたいと思います。お願いします。
倉西氏 :
おめでとうございます。「キャッチでポイ」というタイトルなんですが、僕らのゲーム雑誌をつくっている現場で、編集者が「○○でポイ」っていう文章を書いてきたら、即アウトだと思います(笑)なんですが、非常に遊ばせてもらって楽しめました。爆弾だけじゃくて色々なものが振ってくるなど、様々なアイディア・要素がふんだんに盛り込まれていて、非常に好感が持てました。学生さんなんでいきなりものすごいタイトルというものを求めるのではなくて、自分たちが思いついたことを丁寧にゲームに盛り込んでいる点が伝わってきたので良かったと思います。
司会者 :
ありがとうございます。では、感想を伺ってまいりましょう。「キャッチでポイ」というこのキャッチーなタイトル、どなたが考え付いたのでしょうか。
受賞者 :
基本的には3人で決めました。ゲームのイメージに近いかなということで。
司会者 :
絵柄も男性3人で作られたとは思えないような可愛らしいタッチだと思いますが、どなたが?
受賞者 :
グラフィック担当の僕です。
司会者 :
グラフィックもやっぱり素晴らしいですよね?
倉西氏 :
そうですね。すごくいいと思うんですが、いま、おいくつですか?
受賞者 :
21歳です。
倉西氏 :
へぇ〜。僕らがものすごく熱中してたころのゲームによく似ているな感じがあるんで、知ってるのかな〜?って思ったんですが。
司会者 :
ちょっとレトロゲームのような匂いがしますが、温故知新という言葉がありますからね。でも、新しいゲームをこれからも作っていただければと思います。おめでとうございました。
プレゼンター
株式会社 アスキーメディアワークス
電撃PlayStation編集部 編集長 倉西 誠一 氏
選考理由
掴んで、投げるという誰にでもすぐに覚えられるシンプルな操作性の中に砲弾を連鎖させてコンボを狙うというゲームとしての”中毒性”を盛り込んでいるところを評価しました。
現時点では、すごく突出した部分は、残念ながら感じられませんでしたがバランスのよさを土台に、磨きをかけていけばもっと良い作品が生まれるのではないかと期待しています。

 

佳作

ぱたぱたパネルパズル なみぱね / HAL大阪 / まるどん


制作チーム名
まるどん

司会者 :
では、杉浦さんより選考理由を伺いたいと思います。それでは、よろしくお願いします。
杉浦氏 :
まったく同じルールで「HOT」モードと「COOL」モードという2つのゲームを楽しめる、このへんが私はすごく面白いと思いました。全然ルールも変わらないし、出てくるパネルも同じなんですけれども、まったく違った楽しみ方ができるという点を評価しました。パネルをタッチするということで、反射神経をダイレクトに楽しませるということで、ニンテンドーDSにふさわしいゲームだなと思いました。本当におめでとうございます。
司会者 :
では、お話を伺いましょう。やはりDSありきで企画はスタートしているのでしょうか?
受賞者 :
そうですね。学校の専攻がDSだったので、やりました。
司会者 :
「HOT」モード、「COOL」モード、という2つのモードにしようと思ったきっかけというのは?
受賞者 :
きっかけは……単純なんですけれども、もう遊ばせ方は決まっていたんで、あとはどのような要素をいれたら面白いかと。時間に制限のある「HOT」モードと、考えなければ解けない「COOL」モードを考えました。
司会者 :
なるほど。パズルゲームはみなさん、お好きですか?
受賞者 :
そうですね……僕はあまりゲームしない方なので……(笑)
司会者 :
あ、そうなんですか! いや、でもゲームしないわりには、ゲームのツボというか、そういうところが抑えられている気がしますけれども、どうでしょう杉浦さん。
杉浦氏 :
パネルの配置というのは誰が考えたのでしょうか。
受賞者 :
一応、全員で考えました。
杉浦氏 :
ものすごく性格が出ているというか……すごいところに仕掛けがあったり、意外なところに爆弾が隠されている場所とか(笑)
司会者 :
そのへんの人間心理もうまくプログラミングされていたのかもしれません。おめでとうございました。
プレゼンター
(審査員)
ソフトバンク クリエイティブ株式会社
ゲーマガ編集部 副編集長 杉浦 誉典 氏
選考理由
シンプルかつ明快なルール。時間に追われるスピード型「HOT」と、じっくりと考え抜く思考型の「COOL」という、 2つのモードが楽しめる仕様は、まったく同じルールであるにも関わらず、次元の異なるプレイが楽しめて「一粒で二度おいしい」お得感あり。
秒刻みのタイムを競う「HOT」では、瞬間的な判断と反射神経が必要とされるが、これはニンテンドーDSのタッチスクリーンだからこそ可能なモード。従来のゲームのコントローラで「行」「列」を指定していたのでは、このスピード感は 実現できなかったはず。
パズルとしてのアイデアもさることながら、ゲーム機の機能を生かしたモードを 搭載している点が秀逸。

 

 

優秀賞

優秀賞には6つの作品が選出され、各受賞者にはトロフィー及び副賞が贈呈されました。

 

優秀賞

a void / 新潟コンピュータ専門学校 / Seraphim


制作チーム名
Seraphim

司会者 :
佐野さん、選考理由をお願いします。
佐野氏 :
受賞おめでとうございます。あたりまえのことなんですが、ゲームで大事なのは「何をするゲームなのか」がすぐわかるということだと思うのですが、例えば、どうして失敗したかがすぐわかる、次にどうすれば上手くなれるのかがすぐわかる、そのあたりがこのゲームがすごくよく出来ている点だなと思います。ゲーム自体はすごくシンプルで簡単なんですが、元の部分が良くできているので、今後さらに広がりができる、まだまだ面白くなるゲームなのではないかと思います。物が倒れてきてその間を抜けるというのは、コンセプトしてはある意味、昔からある古典的なものなのですが、文字が倒れていることにすることで、新しい感じがでているという点も面白いと思います。おめでとうございます。
司会者 :
ありがとうございます。では、受賞者の方に感想をお聞きしたいのですが、文字を避けるというパズルゲームという発想はどこからきたのでしょうか?
受賞者 :
シンプルなゲームにしようと思いまして、見やすくてわかりやすいということを大前提につくりました。
司会者 :
可愛らしいロボットを主人公にしているという点も好評だったようですが、佐野さん、どうでしょう。
佐野氏 :
そうですね。ロボットが独特の雰囲気を出していて良いと思います。
 
プレゼンター
(審査員)
株式会社 バンダイナムコゲームス
コンテンツ制作本部 第2制作ディビジョン
ディビジョンリーダー 佐野 孝 氏
選考理由
ゲームで重要な要素は、何をすればよいかすぐにわかることです。失敗をしたとき、なぜ失敗したか、どうすればもっと良くできるようになるのか理解できる、ということです。 まさにこのゲームはこの両方が非常にわかりやすくできています。シンプルで誰でもすぐプレイできる。もの凄くわかりやすいゲームに仕上がっています。しかも、プレイする直前から予想が付くので、頭の中でこうしてやろうという作戦が立てられることも魅力です。
現状のソフトはシンプルですが、これを基本にしてさらに面白くする工夫も容易に考えられるでしょう。例えば、文字が単語で来ても面白いかもしれません。ギリギリが高得点なので、スペルを考えて あらかじめ安全な位置を狙えるし、テンポよく移動して高得点をGETする快感も得られるでしょう。倒れ込むスピードもだんだん速くしたり、さらにエキサイトする要素も加えられるでしょう。元の素性が良いだけに、いろいろ考えられるのもこの企画の素晴らしいところだと思います。
今回の応募の中ではシンプルでしかも異色の存在で、ゲームとしての重要な要素もきっちり揃っていました。良くあるジャンルのゲームではなく、倒れてくる壁の間隙を抜けるという古典的な設定ではあるが、対象を文字にすることで新しい面白さを充分見いだしているという点で評価できると思います。

 

優秀賞

Variable ぼーる Crisis / 新潟コンピュータ専門学校 / Team SK-III


制作チーム名
Team SK-III

司会者 :
それでは時田さんから選考理由を伺っていきたいと思います。時田さんお願いします。
時田氏 :
ここ数年、物理演算を駆使したゲームが多いのですが、この作品もそういったゲームなんですけれども、何の説明が無くても、直観的に操作方法がわかるのが素晴らしかった。わかりやすくて、テンポも速く、思わず続きをプレイしたくなる作品でした。また非常にチャレンジ要素が上手く盛り込まれていて、失敗してももう一回やりたい、と思うような出来に仕上がっていました。もうちょっと遊びたいなと思わせるゲームでした。
司会者 :
ついつい後をひいてしまう、のめり込んでしまう、そんなゲームですけれども、このジャンルっていうのはどう呼べばいいんでしょうか? 横スクロールパズルアクションゲーム?
受賞者 :
そうですね。フォーマットは決まっているので、そう呼んでいただいて構わないかと思います。
司会者 :
発想のポイントは?
受賞者 :
自分が助ける経験、自分で操作はできないので、とにかく助けるっていうのを勉強して作らせていただきました。
司会者 :
こだわりっていうのはありましたか。
受賞者 :
そうですね、いろんな方にプレイしてほしいっていうのを考えて作っているんで、見やすく、わかりやすいという部分、そこを追求しました。
プレゼンター
(審査員)
株式会社 スクウェア・エニックス
開発人事推進室 シニアプロデューサー 時田 貴司 氏
選考理由
他の審査員のみなさんも評価が高かったです。一次審査に参加した弊社のプランナーも一番良かった作品にあげていました。
最近では、一般的になった物理演算をメインに据えていますがそれに振り回されることなく、シンプルながら奥が深いゲームに仕上げられています。ステージの構成や、やり心地も丁寧に調整されている印象で 普通にもっとプレイしたいという気持ちにさせられました。
ゲームが多様化し、多くのゲームがあふれている中でも埋没しない輝きを持つ作品だと思います。是非ユーザーのみなさんにもプレイしてもらいたいですね!

 

優秀賞

かきわけ!ぽんぽんスウィーツ /
デジタルエンタテインメントアカデミー / なななななーなな


制作チーム名
なななななーなな

司会者 :
では、相沢さんからはまずは選考理由をお聞かせ願いましょう。よろしくお願いします。
相沢氏 :
このゲームは本当にとにかく完成度が高いんですね。もうひとつポイントはDSならではっていう点、さらには独自の世界観、これがもう本当に非常にバランスがよく出来ていたと思います。特にDSらしさって言う点、非常に爽快で心地よい、すぐに商品化できるのではないかと思わせる本当に完成度の高い作品でした。
司会者 :
なるほど。可愛らしい、わかりやすいっていう点が女子の多いチームならではかと思うのですが、制作している時はやっぱり女子が中心となって男子を刺激しながら作ったんですか?
受賞者 :
そうですね。女子がプログラマーなんですけれども、メルヘン担当は男性です。
司会者 :
あっ、彼がメルヘン担当なんですか。意外な感じがしますけれども。やっぱりこれはDS用のソフトというのを上手くいかした感じですか?
受賞者 :
企画の段階で、実際にカラダを動かしているようなそんなゲームにしようと考えまして、作らせていただきました。
司会者 :
なるほど。すぐにでも発売できそうだというコメントもいただいた素晴らしい作品でした。おめでとうございます。
プレゼンター
(審査員)
株式会社 エンターブレイン
ファミ通グループ総編集部 議長 相沢 浩仁 氏
選考理由
「このまま商品化されても、全然違和感のない完成度」。この作品をひとことで評価すると、こうなる。
練り込まれたゲームシステム、ストレスのない操作性と、DSならではの操作感。魅力的なグラフィックとそれらすべてを支える技術力。
あえて言えば、手堅くまとめあげられすぎて、アマチュアらしい斬新さに欠けるようにも感じるが、それは完成度の高さ故の贅沢な悩みかもしれない。
ついつい食べてしまいたくなるような、キュートな世界感の独自性も、高く評価したい。

 

優秀賞

Clim Load!! / 新潟コンピュータ専門学校 / トリガー


制作チーム名
トリガー

司会者 :
それでは沖田さんから選考理由を伺ってまいりたいと思います。お願いします。
沖田氏 :
どうも、おめでとうございます。いま、ビデオを見ていただいたとおり、完成度という点ではまだまだ改良ができるなという感じなんですが、ただ、面白さという点で飛びぬけて良かったと思います。遊び方が良く、「遊びのセンス」というものを大切にしているなというところが伝わってくるゲームだったと思います。これからもっと改良を重ねて、完成度を高くしていけば、もっと良いゲームになるのではと期待しています。
司会者 :
やっぱりクライミングのゲームということでグラフィックも無骨な感じだと思うんですが、やっぱり遊び方がいいと沖田さんがおっしゃられましたけれども、アイディアのポイントというのはどのあたりなのでしょうか。
受賞者 :
山登りというのを実際に体験しているようなゲームにしたい、と思って作りました。
プレゼンター
(審査員)
株式会社 コナミデジタルエンタテインメント
ゲームコンテンツプロダクション
エグゼクティブプロデューサー 執行役員 沖田 勝典 氏
選考理由
楽しくプレーさせて頂きました。
完成度は低いが「遊び」、「ゲームとして面白さ」を強く感じました。現状では、まだまだ、荒削りで、アイデアが足りませんが、グラフィック面、見せ方、サウンドも含む演出面などの細部を詰めることですごく面白いゲームになる可能性を持っています。
ゲーム作りの非常に良いセンスを感じます。今後の成長に期待します。

 

優秀賞

♯Shooting / 名古屋工学院専門学校 / 稲垣 謙


稲垣 謙 氏

司会者 :
それでは天野さんから選考理由を伺ってまいります。
天野氏 :
おめでとうございます。本格的なシューティングゲームなのですが、まずこれを一人でつくられたことがすごいなと思います。携帯電話というのは画面が小さいので、我々の場合、どうキャラクターを見せるかというのを考えるのですが、このゲームの場合、そこは割り切ってキャラクターはすごく小さくて、携帯電話の小さい画面ながらも本格的なシューティングゲームとして成立させているという点が評価できると思います。
司会者 :
天野さんにこうした評価をいただいていますが?
受賞者 :
そうですね、僕が目指したのはカンタンで、見ていてキレイだなと思えるようなゲームにしたかったのですが、まさに指摘どおりだと思います。ありがとうございます。
プレゼンター
(審査員)
テクモ株式会社
マルチコンテンツ事業部 モバイル開発グループ
プロデューサー 天野 幸芳 氏
選考理由

まずこのゲームがプログラマひとりで作り上げたものであること。それだけでも選考理由のひとつ。プログラマーとしてできることを最大限に発揮し、こだわりを持って細部まで作りこんだ、完成度の高さを感じる。

絵描き込まれたグラフィックはないが、プログラムによって作り出された敵機や弾の動き、アニメーションやエフェクトが、 タイトルどおりシャープな世界観を生み出している。夜空に光で描く花火と同様の芸術性を感じる。ゲーム自体は本格派のシューティングゲームで、速さや強度、特殊攻撃などの特徴が異なる機体を選ぶこともでき、 攻撃も、レーザーや拡散ビーム、ホーミングミサイルなど多岐に渡る。
敵機の動きも様々で、撃ち落していく爽快感、敵弾をよけていくスリルと シューティングゲームとしての面白さが小さな画面に凝縮されている。

携帯電話でゲームを作る際、避けては通れない問題のひとつが、 端末の画面サイズが小さいこと。通常、小さい画面でも見やすいものにする為に、キャラクタを大きくしたり、表示領域を区切ったりしますが、このゲームはそれを切り捨てて、とにかく自分が表現できることに特化している。その潔さがこのゲームのコンセプトを鮮明にしている。少し表現が古いが、小粒でもピリリと辛い山椒のようなゲームと言える。

 

優秀賞

POP / 新潟高度情報処理技術学院 / A___


制作チーム名
A___

司会者 :
それでは北見さんより選考理由をお聞かせ願いたいと思います。北見さんお願いします。
北見氏 :
おめでとうございます。選考理由なんですが、実際にプレイしてみてかなりクオリティが高いゲームだなという感想でした。独創的な雰囲気のなかで、グラフィックも良くて、見ている人に面白さが伝わるゲームだったと思います。
司会者 :
北見さんにこうした評価をいただいていますが?
受賞者 :
ありがとうございます。初めてのパズルゲームということでわからないことがたくさんあったのですが、世界観だったりグラフィックだったりをこだわって作れたと思います。
司会者 :
そういうこだわりがあったということなんですが、そのあたりは北見さん、どうでしょう。
北見氏 :
そうですね。こだわりというか制作した人の気持ちが伝わってきて、すごくゲームに愛情があると言うか打ち込んでる姿がつたわってきて、とてもよかったと思います。
司会者 :
おめでとうございました。
プレゼンター
(審査員)
株式会社 コーエー
マネージャー 北見 健 氏
選考理由
第一印象ではシンプルながらも幻想的な雰囲気に目を惹かれるゲームで、それだけでも触ってみたい衝動に駆られました。
「シッポを置く」、「シッポにモノを送る」、「シッポと場所を交換」という3つの基本ルールで女の子をゴンドラに乗せるように導く、という3Dパズルですが、各アクションがかわいらしく、気持ちの良い操作感が実現されています。
世界の表現や音選びにもセンスが感じられ、パズルも何度もチャレンジしたくなるような内容で、総合的に見て良作と言えると思います。レベルによって女の子を操作するギミックなども用意していけば、ゲーム世界がまだまだ拡がりそうで、将来性が感じられた作品でした。

 

 

大賞

応募総数232作品より大賞が選出され、受賞者にはトロフィー及び副賞が贈呈されました。

 

大賞

Variable ぼーる Crisis / 新潟コンピュータ専門学校 / Team SK-III


制作チーム名
Team SK-III

司会者 :
さあ、それでは時田さんより、大賞に選ばれた選考理由をお願いします。
時田氏 :
選考委員のみなさんと、今回は非常に喧々諤々しました。僕は選考委員をやらせていただいて3年目なんですけれども、今回はどの作品もシンプルでありながら個性的で、バラエティに富んだ、しかも仕上がりも素晴らしかったと思います。そのなかで「Variable ぼーるCrisis」が大賞に選ばれたかと言うと「もう一度遊びたい」と思わせる作品だったからです。なぜ「もう一度遊びたい」と思えるのかというと「やり心地」といいますか、そのあたりが自分たちでうまく調整できていたのではないかと思います。ゲームづくりというのは企画が大事なのですけれども、最後の最後の調整一つで、料理と同じなんですけれども、最後の味付け一つで面白さが変わってくると思うのですが、その点で総合完成度が非常に高かったと思います。そしてだからこそ、もう一度遊びたいと思えるゲームに仕上がったのだと思います。本当におめでとうございます。
司会者 :
それでは、大賞を受賞した率直なお気持ちお聞かせください。
受賞者 :
非常に嬉しいです。足がガクガクしています(笑)
司会者 :
この気持ちだれに伝えたいですか。
受賞者 :
学校の先生に伝えたいと思います。
司会者 :
いやぁ、いいコメントですね。本当におめでとうございます。
プレゼンター
(審査員)
株式会社 スクウェア・エニックス
開発人事推進室 シニアプロデューサー 時田 貴司 氏
選考理由
他の審査員のみなさんも評価が高かったです。一次審査に参加した弊社のプランナーも一番良かった作品にあげていました。
最近では、一般的になった物理演算をメインに据えていますがそれに振り回されることなく、シンプルながら奥が深いゲームに仕上げられています。ステージの構成や、やり心地も丁寧に調整されている印象で 普通にもっとプレイしたいという気持ちにさせられました。
ゲームが多様化し、多くのゲームがあふれている中でも埋没しない輝きを持つ作品だと思います。是非ユーザーのみなさんにもプレイしてもらいたいですね!

 

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主催:社団法人コンピュータエンターテインメント協会 後援:経済産業省

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