受賞作品アマチュア部門
佳作ツキカゲ
作品概要
タイトル | ツキカゲ |
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プラットフォーム | PC |
学校名 | HAL東京 |
受賞者名 | FMトクシン研究所 |
佳作 選考理由
本作はオリジナリティのあるゲームルールと、そのルールを理解して楽しんでもらうためのレベルデザインが素晴らしかったです。
メビウスの輪というテーマから「ループ・繰り返し」をゲームルールに落とし込んで、過去の自分にぶつからないようにうまく動いて一筆書きパズルのように攻略していく、というアイディアですが、ゲームとプレイヤーの間で盤面プラス時間の三次元的なやり取りが発生していて、メビウスの輪が単に一つのギミックや演出ではなくて、ゲームの真ん中に確かに存在していました。
このルールは既存のゲームジャンルや現実にある普遍的な何か、では当然ないことなので、お客さんに一からルールを伝えて、このゲームを遊べる脳にしっかり仕立て上げる必要があったと思います。
そこに丁寧なレベルデザインでアプローチしていたことがこのゲームを良いものにしていた印象です。
チュートリアルはもちろんなのですが、ルールを駆使して頭を使わせるステージだけでなく、ココに来てね、と誘導してメカニズムがハマる気持ちよさを紹介するステージが効果的に登場して、お客さんの気持ちよさをつないでくれていました。
また、カゲがキーワードで、1マスずつぴょんぴょん移動するからウサギのキャラ、というのも最初の理解のつかみとして働いていて、第一印象の綺麗さになっていたのも素晴らしかったです。こういうのがあると安心して始められるなと感じました。
株式会社コーエーテクモゲームス 松下 竜太
この作品について
時間が何度もループする不思議な迷宮に足を踏み入れた主人公「ルゥズ」を操作し、脱出を目指すパズルゲーム。
ステージをクリアする度に、過去の自分の動きをマネする「ゴースト」の数が増え続け、難易度がUP。さらには、ゴーストの前方にある赤いラインに触れるとタイムパラドックスが発生、もう一度やり直しに。
過去の自分の動きかを再現するゴーストの視界や、門を開くカギを握る「クローラー」の動きを予測し、制限されたターン数内でいかに効率よく「ルゥズ」を操作するかが攻略のカギに。
テーマの「メビウスの輪」を「ループ・繰り返し」と解釈。同じステージを何度も繰り返しプレイさせる、過去の自分の動きを敵キャラとして登場させるなど、「メビウスの輪」というテーマをゲームルールに取り入れたオリジナリティあふれる作品です。