受賞作品アマチュア部門
優秀賞シロクロコネクト
作品概要
タイトル | シロクロコネクト |
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プラットフォーム | PC |
学校名 | HAL大阪 |
受賞者名 | リスティングの壺 |
優秀賞 選考理由
本作は「メビウスの輪」というテーマに対し、多くがパズルゲームとして完成させている中で、アクション性をメインとした意欲的なタイトルだと思いました。
「メビウスの輪」とういうテーマを咀嚼した、「白と黒=表と裏」を使うギミックはパッと見てルールをすぐに理解でき、かつシームレスに行われるため、主となるアクション性を阻害しない要素となっており、ストレスを感じずにテンポよく遊ぶことができます。
ギミックそのものも非常に完成度が高く、白黒のつなぎ目を行き来する事で表と裏が切り替わり、乗れる足場が変わる為、あえてつなぎ目をジャンプして越えることで足場を変えない、という判断も可能です。
また、舌で反転させる足場も、アクションしながら変えるといったテクニックで渡ることが出来るなど、総じて『思考』と『アクション』のバランスが優れていると感じました。
大賞をも十分に狙える作品ではありましたが、ビジュアル面の作りこみがやや不足しており、また世界観も薄かったのは大変残念ではありました。
ただ、今回の審査で最も長時間遊んだタイトルでしたし、ゲームとしての面白さは個人的には1番でした。
最後ですが、優秀賞の受賞、本当におめでとうございます!僭越ながら、今後の皆さんのご活躍に期待しております。またお会いするその日まで。
株式会社バンダイナムコエンターテインメント 小美野 日出文
この作品について
主人公のウサギを操作して、白と黒の次元を行き来しながらゴールを目指す2Dアクションゲーム。
テーマ「メビウスの輪」の「表と裏が反転する」という特性を掘り下げ、メビウスの輪を紙で作る際に「表面をなぞるとつなぎ目で色が変わる」ことに着目した作品。
白いウサギは白いブロックしか触れることはできず、黒いブロックはすり抜けます。しかし白と黒の境界を歩いて渡ると、ウサギの色を反転させることができます。時には、なぜかカエルのように伸びる長い舌を駆使してブロックを移動させたり、白黒を反転させるなど、必要に応じてウサギの色を変え、白と黒の境目をいかにうまく利用するかがステージクリアの鍵に。
白黒だけの不思議な世界観と、アクション要素をふんだんに盛り込んだ、オリジナリティあふれる作品です。
ゲーム制作者のコメント
この度は、名誉ある優秀賞をいただき、誠にありがとうございます。
今回のテーマが「メビウスの輪」ということで、ゲームの草案段階時にまずに折り紙を使ってメビウスの輪を作ってみました。表が色つきで裏が無色の折り紙で作った為つなぎ目がよく目立ち、ふとひらめいたのがシロクロコネクトの始まりでした。
高い評価をいただいたギミックですが、制作の中で幾度かメンバーと熱く議論することがありました。ただのジャンプアクションにならないように気を付けながら、いかにコンセプト部分を楽しませられるかを大切に作り上げました。
「発想力、独創性が強い」、「ゲームとしての面白さは1番」、というクリエイターとして大変喜ばしい評価をいただき、とても光栄に、そして嬉しく思います。
シロクロコネクト制作に協力し合い私の無茶ぶりにも付き合ってくれたメンバー、厚いサポートをしていただいたHAL大阪の先生方、テストプレイに参加していただいた方、そしてこのような機会を設けてくださったスタッフの皆様に感謝申し上げます。