日本ゲーム大賞2013

日本ゲーム大賞

アマチュア部門

日本ゲーム大賞2013「アマチュア部門」では
去る3月11日から6月30日まで法人、団体、個人に
かかわらず、アマチュアの方が制作されたオリジナルで
市販されていない作品を募集致しました。
その後、業界誌編集者、クリエイターによる審査を経て、
各賞を決定いたしました。

応募総数282作品より4作品が佳作として選出され、
各受賞者にはトロフィーが贈呈されました。

画針 -0.001里の道-  /  名古屋工学院専門学校 GPU_RETURNS
司会者

それでは、選考理由を伺いたいと思います。
屋島さん、お願い致します。


屋島氏

今回、スマートフォン・タブレットで唯一の受賞作品です。
ステージに出てくる敵をシンプルにぷちぷちと潰しながら先に進んでいく分かりやすいルールのゲームです。

ぷちぷちと1匹1匹敵を倒す達成感を味わって進む部分と貫通で一気にバシバシっとやっつける爽快感の両方が味わえるすごく面白いゲームだと思いました。
おめでとうございます。

受賞者

このような素敵な賞をいただきましてありがとうございます。
僕たち、GPU_RETURNSでは、スマートフォン向けのゲームをいろいろ開発しています。
今回、たくさんの作品を応募した中で僕たちの作品が受賞して本当に嬉しく思います。

僕たちはまだ1年生なのですが、4年生までありますのでこれからも頑張って目標をもって学生生活を過ごしたいと思います。
ありがとうございました。

グリー株式会社  屋島 新平 氏
制作チーム名 GPU_RETURNS
クリエイト&クライミング  /  HAL大阪 山内 亮磨
司会者

それでは、選考理由を伺いたいと思います。 林さん、お願い致します。


林氏

敵を押しつぶすために足場をどんどん上から
落としていくのですが闇雲に足場をつくると、
足場の位置がどんどん高くなったり、うっかりすると上がれなくなったり、そのようなパズル要素がしっかり組み込まれています。

とはいえ、綿密にやる必要はなく、時間制限もあるゲームなので意外とテンポよく楽しむことができます。また、ある程度は 強引に進められたり許容範囲の広いルールも設定されていて そのあたりが非常に遊びやすいです。
ルールがうまくまとまっているパズルゲームだと思いました。

途中にもう少しインパクトがあると、もっと
もっと良いゲームに仕上がるのではないかと
思いました。
これからも頑張って欲しいと思います。


受賞者

この度はこのような賞をいただき、大変光栄に思っております。
このゲームは、個人制作作品として制作したのですが、完成までに たくさんの人に遊んでもらったり、アドバイスを頂いたからこそ、
この賞を受賞することができたと思います。

今後もゲーム制作に高い目標を持ち続けて、
どんどんつくり続けていきたいと思っております。 ありがとうございました。

株式会社エンターブレイン
林 克彦 氏
受賞者 山内 亮磨 氏
CHAIN  /  HAL大阪 A-Mail PROJECT
司会者

それでは、選考理由を伺いたいと思います。
千木良さん、お願い致します。


千木良氏

このゲームは、Windows8のPC画面をタッチ
して進行するゲームです。
まずはグラフィックがとても幻想的です。
生物のような形の自機を動かしていく中で、
グラフィックやサウンドのクオリティが非常に高いと感じました。

それだけでなく、先に進むためにはいったい
どうしたらいいんだろうと悩みながら進むのが楽しい作品でもあります。
幻想的なグラフィックに加えて、思考力が高く、かなり個性を感じる 素晴らしい作品と思い、今回受賞となりました。おめでとうございます。

受賞者

このような素敵な賞をいただきまして、ありがとうございます。
そして、今日授賞式に参加できなかったメンバーに、まずは報告を したいと思います。

このプロジェクトは、いろいろな衝突や喧嘩があって、泣き笑い しながら作った思い入れのある素敵なゲームだったので 賞を頂くことができて本当に良かったと思います。

お世話になった先生方や友だち、またたくさんの方に この場をかりてお礼を言いたいと思います。
ありがとうございました。

株式会社アスキー・メディアワークス
千木良 章 氏
制作チーム名
A-Mail PROJECT
Line Slash  /  HAL大阪 ひねくれん
司会者

それでは、選考理由を伺いたいと思います。
鈴木さん、お願い致します。


鈴木氏

この『Line Slash』という作品は、アイディアに特化した作品です。
左手でお姫様を動かして、右手で騎士を動かします。
『ICO』というゲームを彷彿させるようなゲームデザインです。

かつ、そのアイディアだけに留まらず、操作
する上での手触り感が非常によくできていると思いました。
姫がほどよくイライラさせる動きで、騎士はハイパーヨーヨーのような感じで戻ってくる部分が非常によくできていると感じました。

ただ、残念ながら、姫の周りをナイトがぐるぐる動くプレイが 必勝法みたいになってしまっています。
攻略法に気づいた瞬間、残念ながら醒めてしまいました。
奥深さを出すために、様々なアイディアを盛り込んだら、もっと良くなるのではないかということも含めて、アマチュアらしい良い作品だと思いました。
受賞、おめでとうございます。


受賞者

このようなありがたい賞をいただき、ありがとうございます。
今、登壇しているのは2人ですが、残りの3人のメンバーにも早くこの賞を頂けたことを報告したいと思います。
本当にありがとうございました。

株式会社ディー・エヌ・エー
鈴木 利宜 氏
制作チーム名 ひねくれん
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本年度は、ユニーク性が高く、新たな可能性を提示する意欲的な作品という評価により、日本ゲーム大賞アマチュア部門初の特別賞が選出されました。

Food Practice Shooter  /  小坂 崇之
司会者

それでは、選考理由を伺いたいと思います。
吉村さん、お願い致します。


吉村氏

まず、この作品は見た目で度肝を抜かれました。
体感型ゲームが審査会場に置いてありました。

ゲームの内容としては、野菜の味のするクッキーを食べて それをしっかり噛んで、その後、にっこり笑う。笑ったことで パワーが溜まって敵を倒します。

野菜嫌いを直すゲームなのに、敵があんなに怖い野菜で いいのかなという思いもありましたが、ゲームのエンター テインメント性を、食育という教育の分野に広げる姿勢、 そして大きな筐体をドンとつくり上げたその意気込みも含めて 各審査員から高く評価され、今回特別賞という形での受賞と なりました。
おめでとうございます。


受賞者

今回、特別賞という素晴らしい賞をいただきまして 本当にありがとうございます。

今回制作したゲームは、食べることによって、物語が 進んでいき、ゲームをクリアできるシステムになっております。

ゲームをクリアするためには、嫌いな食べ物を食べなければ いけません。
小さい子どもたちに、「ピーマン嫌いなんだ。でも、食べないと倒せないよ」と言うと、ピーマン単体では食べないのですが、ゲームと組み合わせることによって食べることができることを発見し、それを今回ゲームに 実装しました。

今回、この賞を受賞させていただきまして
本当にありがとうございました。

株式会社バンダイナムコスタジオ
吉村 広 氏
受賞者 小坂 崇之
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優秀賞には5つの作品が選出され、各受賞者にはトロフィー及び副賞が贈呈されました。

Re  /  HAL大阪  PROJECT Re
司会者

それでは、選考理由を伺いたいと思います。
時田さん、お願い致します。


時田氏

この作品は、カメラが主人公で、録画したものを逆再生することに よってステージを進んでいくアクションパズルゲームです。

我々も長年ゲームを制作してきて、カメラで
撮影して逆再生して 進むアイディアは結構出てきます。
しかし意外に使いどころが 難しく、なおかつゲームとして成立させるのは非常に難しい 題材です。
そうした中で、この作品はきちんとNintendo DSの ハードで、バランスを取りながら高いレベルの作品として 実装した努力に敬意を表したいと思います。

逆再生の時の効果音やちょっと寂しいレトロな感じのムードも 非常に独特な雰囲気があり、チームとして楽しんで制作した のではないかなという雰囲気が伝わってきて、我々審査員も 楽しませていただきました。おめでとうございます。

受賞者

授賞式というこんなに素晴らしい場所、そして素晴らしい賞をいただき、本当に嬉しく思っています。
チームメンバーで苦労してこのゲームをつくってきたので、この授賞式の場に立たせて頂いて、本当に嬉しいです。
ありがとうございました。

株式会社スクウェア・エニックス
時田 貴司 氏
制作チーム名
PROJECT Re
Toy Revo  /  HAL大阪  Team Toy Revo
司会者

それでは、選考理由を伺いたいと思います。
バンダイナムコスタジオ 吉村さんの代理として時田さん、お願い致します。


時田氏

先ほどの『Re』という作品と同様、こちらもNintendo DSの作品です。

箱があって、重力と遠心力を使って、ロボットを中に入れて進めていくアクションゲームです。
ルービックキューブを遊んでいるような、本当に、カチャッ、カチャッと回すだけでも非常に楽しい手触り感の良いゲームです。

『パズドラ』のように、やっているだけで楽しいという中毒性があるところまで再現できたのは、非常に素晴らしいと思います。

さらにスローというシステムがあって、一見単調になりがちなゲーム内容に奥行きを持たせているところも、よく考えられていると思いました。
非常に総合力が高く、これは実際に販売されていても おかしくない完成度だと思います。我々が制作するよりも良い部分もあり、ちょっと悔しい思いを感じたほど、完成度の高い作品でした。
おめでとうございます。

受賞者

このような素晴らしい賞をいただいて、本当に嬉しく思いますし、このゲームをたくさんの方に遊んでいただいて、「面白い」と言っていただいたことは、僕たちにとって何よりも嬉しかったです。

学校の先生方やクラスメートの皆さんには、とてもお世話になったので、この場を借りてお礼を言いたいと思います。
ありがとうございました。

株式会社スクウェア・エニックス
時田 貴司 氏
制作チーム名
Team Toy Revo
TRI  /  HAL名古屋  TEAM TANDS
司会者

それでは、選考理由を伺いたいと思います。
屋島さん、お願い致します。


屋島氏

このゲームはお題で出される三角形と同じ形を作っていく非常にシンプルなゲームです。

三角形を重ねると重ねた部分が消えるルールになっており この一つのルールを入れるだけで、パズルゲームとしての 奥行きが非常に出てきて、このアイディアが非常に素晴らしいと 感じました。

また、ユーザーインターフェイスも非常にシンプルですが すごく考えてつくられていると思いました。
現在のてんこ盛り主義と 逆行する形ではありますが、逆に必要なものだけに絞り込んで ゲームの中に入れていくという姿勢は素晴らしいと思います。

遊びのルールは、説明の必要がなく、誰でも遊べるところが 審査員からの評価も高い点でした。
このルールは言葉を超えて 理解されると思うので、ぜひ海外のフィールドでも頑張って チャレンジして頂きたいと思いました。おめでとうございます。

受賞者

このような素晴らしい賞を受賞させていただき、非常に誇りに思います。
ありがとうございます。

このゲームは、最初、私が1人でゲームをつくろうと思ったものの 絵も描けない、音もつくることができない、だけど面白いものが つくりたいと悩んでいた時に、必要最低限なものだけで構成しようと 考えて作り始めたゲームです。

最初のプロトタイプを完成させたとき、先生方に相談した際 グリーンモニターのような世界観をつけたらどうだろうと アドバイスをいただき、このような形になりました。

その他にも、いろいろ技術不足により実現できなかった点を プログラマーと一緒に壮絶な日々を過ごして完成させた作品です。
本日はありがとうございました。

グリー株式会社
屋島 新平 氏
受賞者
TEAM TANDS
TRANTH  /  HAL大阪  ロコニロProject
司会者

それでは、選考理由を伺いたいと思います。
細山田さん、お願い致します。


細山田氏

私はアクションパズルゲームをよく制作しているのですがその中で重要視する点としてテンポ感というものがあります。

このゲームは始まる時に、上からズドーンと演出が何回も入ります。
「くだらないなぁ(笑)」と個人的には思いますが、そういうテンポ感は 実は重要視されています。

また、ブロックを切り離したり、つなげたりという要素自体は アクションパズルでよくある話なのですが、切り離す時に ピシーンと音を鳴らすなど、音やテンポ感がうまく表現されている 点が非常に良いと思いました。

ゲームが終わった後のカーソルの位置などが気になったりしますが いろいろと細かい演出をもっと加えて、トランス感がさらに増すと もっと良いゲームになるのではないかと思います。
今後に期待しています。頑張ってください。

受賞者

私たちが今回制作したゲームでは、世界観と操作感、それから爽快感を重要視して作りました。
ですから「テンポよく動かせた」と言ってもらえることが最大の喜びであります。

チーム内でもユーザーインターフェイスIがイマイチと散々 言われており、まだまだこれからも頑張っていきますので 今後も温かい目で見ていただけると嬉しいです。
よろしくお願いします。

本日はありがとうございました。

株式会社セガ
細山田 水紀 氏
制作チーム名
ロコニロProject
モノクロルートクリエイター  /  HAL大阪  Project Monochrome
司会者

それでは、選考理由を伺いたいと思います。
五十嵐さん、お願い致します。


五十嵐氏

この作品は正直、突出したアイディアという点では、若干物足りない かなとは思ったのですが、表現力やゲーム性に関して非常に 素晴らしいと思いました。

特に、直感的に触っていて、触り心地が良く、とにかく操作性が 素晴らしかったです。
こういうアクションパズルゲームの場合、 ゲームのルールに固執してしまって、操作が若干おざなりに なったりするのですが、そのあたりまで非常に配慮して作られていて とても細かく丁寧に作られているなと思いました。

このゲームをプレイしていて、ゲームというのはグラフィックだけ でもなく、サウンドだけでもなく、ゲーム性とインタラクティブ性とが 全て入った総合エンターテインメントなのだな、ということを改めて 認識させられました。

この作品は、今回僕の一押しのタイトルでしたので 受賞して嬉しく思います。おめでとうございます。

受賞者

このような賞をいただき、本当に嬉しく思っております。
今回、本格的なゲーム制作が初めてだったので、チームとしても なかなかうまくまとまらず、反発しあったこともありました。

しかし、ゲームづくりの楽しさ、面白さを、たくさん学ばせて いただきました。このチームでゲーム制作ができたことを 嬉しく思っております。支えてくださった先生方やメンバーの みんなに感謝したいと思います。
ありがとうございました。

株式会社コナミデジタルエンタテインメント 五十嵐 孝司 氏
制作チーム名
Project Monochrome
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応募総数282作品より大賞が選出され、受賞者にはトロフィー及び副賞が贈呈されました。

Toy Revo  /  HAL大阪  Team Toy Revo
司会者

それでは、選考理由を伺いたいと思います。
時田さん、お願い致します。

時田氏

私もこのアマチュア部門の審査を何回か経験させて頂いているのですが 今回は非常に接戦でした。
年々感じていることなのですが ゲームとしてNintendo DSのようなビジネスコンシューマのハード、あるいは 最近ではiPadなど、そのようなハードでしっかり遊べるレベルにまで きちんと仕上げてきたり、ゲームとして高い完成度で作れるのは 今の時代ならではだと痛感しております。

その中で、審査員の皆さんから、今回は『Toy Revo』が一番バランスが 良いのではという評価になりました。

皆さん、ゲーム制作はチームで制作しているかと思います。 時には喧嘩もするでしょうけれど、ゲームはやはりチームが楽しんで チームの能力でどこまでやれるかという勝負だと思います。

個々の力が未熟でも、チームの力で乗り越えてきたことを 皆さんは実感しているはずです。

RPGやFPSよりも、『モンハン』のような共闘するゲーム 『進撃の巨人』なども流行っていますが、チーム能力で戦うことに関しては、日本はグローバルの中でもかなりセンスがあると 思います。

皆さんは、そのチームの能力をもっと信じて、無難な企画で済ませず、実装できない程の企画のゲームにぜひトライして欲しいと思います。

今回の特別賞のように、尖がったゲームにトライしてみて下さい。
皆さんならできると思います。今後も活躍に期待しています。
おめでとうございます。

受賞者

とても信じられない驚きの気持ちでいっぱいです。
とにかく僕たちは、ゲームのユーザーインターフェイスが すごく苦手だったので、とりあえずゲームのクオリティを上げようと そこだけに努力して参りました。

先生方やクラスメートの協力のおかげだと僕たちは思っています。
本当にありがとうございました。

受賞者
Team Toy Revo
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ゲームデザイナーズ大賞
フューチャー賞
アマチュア部門