発表授賞式
主催者代表挨拶
懇親会 一般社団法人コンピュータエンターテインメント協会
会長 和田 洋一

 
本日は大変お忙しい中、お集まりいただき誠にありがとうございます。
今年は、3月に発生した東日本大震災を受けて、「東京ゲームショウ」の開催に
ついて慎重に議論を行った結果、こうした状況下でこそ、エンターテインメントの
ジャンルである当業界が日本経済の活性化に貢献するべく、開催すべきでは
ないかという結論に至りました。
また、万一の災害に備えた配慮は当然のことながら、加えて義援金の募集等の
復興支援策も合わせて実施しております。
開催に向けて多大なご支援、ご協力頂いた皆様には、厚く御礼申し上げます。
 
ゲーム産業は、未だに地域的にもお客様にしても大変な広がりを見せております。
継続的に業界が拡大している中で、お客様に対してコンテンツ・サービスを提供する側の一層の努力が必要です。
どういったゲームデザインを考えるか、技術的な革新をどう起こすか、という事は私達も常に
取り組んでいる訳ですが、ただ更に、どういった気持ちで臨むか、その気持ち自体も根本的に意識して
変えていかなければならないと思っております。
 
まずひとつはお客様との絆という観点です。これまでは、ゲームソフトの作り手としてはマスターディスクが
出来上がった段階で役割は終わりでした。そのため、そのパッケージソフトの完成度を高めようという点では
大変な努力をしてきましたが、その後のお客様とのつながりというものはあまり持てずにおりました。
現在は、携帯型ゲーム機を始めとして、据え置き型でもネットワーク機能を使ったゲームが大多数になり、
ネットワーク要素が無いスタンドアローンのゲームであっても、イベント等によってお客様とのつながりを深めて
よりゲームを楽しんで頂くという事が主流になってまいりました。
今後このような考え方はより重要になってくると思います。
 
私共が気持ちの上で切り替えなくてはいけないもう一つの事は、オープンになる事だと思います。
開発者同士が隠し合うのでは無くどんどんお互いに情報や問題意識を共有し合い、技術の交流も行っていくことが重要です。またそれは業界内のクリエイターと経営陣とのコミュニケーションに関しても同様で、
経営陣もさらにゲームやお客様を理解する必要があります。さらには、他のエンターテインメント業界や
あるいは技術的に素晴らしいものを持っている企業との間で問題意識とノウハウを共有する事がますます
必要になってまいります。
 
このお客様との絆を持つこと、それから心をオープンにすること、この2点を私共は心に刻み、より一層業界発展の
ために努力してまいりますので、引き続きご支援のほど宜しくお願いいたします。ご清聴ありがとうございました。
 
式次第へ戻る
  経済産業大臣賞 年間作品部門 ゲームデザイナーズ大賞 フューチャー部門 アマチュア部門