選考委員会委員長 養老 孟司 
  
どうも皆様、本日はお疲れ様でした。 
調べてみますと、私共こちらに10回伺ってるようですね。 
今回で10回目になります。 
  
年寄りが昔の話をすると、話が長くなりますから出来るだけ 
短くいたしますが、10年間でいろんな事が動いてまいりまして、 
印象に残った事だけ簡単に申し上げますと、一つゲームで変わって 
きたのはコントローラーでしょうか。 
  
ゲーム脳という言葉が一時期騒がれたと思いますが、それが体の方に 
移行してまいりました。私はこの歳でもしょっちゅうゲームやっておりますが、 
よく、ボケない為にも麻雀をやればいいと、つまり手先を動かすと 
いう事ですね。あれが変わって、コントローラーが変わってまいりますと、 
ゲーム自体がほとんど、健康器具のような健康に良いものになるのでは 
ないかと思っております。 
  
2点目として、先週も、孫が来て、息子が来て、3人で何をやってるかというと、嫁さんまで含めてマリオをやってる 
わけです。遊ぶ年齢層が非常に広がってそれだけでなくて、つながるゲームが増えたのがお分かりだと思います。 
今までですと、ゲームをやってますと、私も女房にかなり怒られたんですけれどもゲームばっかりやって、と、 
つまり一人でどこかに籠っている感じがありましてよく、オタクといっていましたが、オタク性もだんだん 
消えていきました。 
  
ゲームに対していろんな事で欠点と言われてきたことに対し、皆さん方が全てそういう事を考慮してやっていって 
おられる事が、今日の表彰の作品を見てもよくわかります。欠点と言われる事が、いつの間にか克服されて 
いくという事を、10年間で私は、目の当たりにしてきた気がします。 
  
もうひとつ、3点目として申し上げますと、去年から出来たゲームデザイナーズ大賞ですね、これは専門の 
クリエイターの方がお互いに評価をする、これは私は大変良い事ではないかと、思っております。 
  
今年はゲームのプレイまで見せて頂きまして、あれも、どこかで手に入れてきてやってみようかと実は 
思っていたところでございます。 
こんな調子で、おそらくゲームってまだまだ若い方が、一番熱心にやっておられる業界だと思ってまして、 
ですから未来も明るく、非常に大きいと言いますか、そういう事をしみじみ感じております。 
  
ゲームの将来を信じてというか、ますます良くなると発展を祈願いたしまして、私の講評とさせて 
いただきたいと思います。どうもありがとうございました。 
  
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