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日本ゲーム大賞
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発表授賞式

講評
選考委員会委員長・養老 孟司 氏(ビデオメッセージ)

養老委員長は所用のため欠席され、講評に替えまして、ゲーム業界に携わる関係者の皆様方、そして多くのゲームファンの方々へ向けてのビデオメッセージが届けられました。

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ゲームに関して最近問題にされているのは中毒性があるということですが、このことで一言、言っておきたいのですが、実はこれはきちんと中毒というのが定義されておりません。ごく普通の場合、例えばものを食べたら毒だった。それで当たるというのはまさしく中毒ですが、そういうものではなくて、癖がついてしまってやめられないという。最近、ちょっとそれを嫌う傾向があって、例えば煙草については「依存症」という言葉を厚生省が使う。ですが、これは本当は、昔風の定義から言うと正しくないのです。

どういうことかと言いますと、ものを食べたら当たると。それは病気です、その段階では。本当の依存症というのは、始めたときは別に何の問題もないのだけれど、やめるときに当たる、つまりやめられない。入院しなきゃやめられないというのを本当は言うのであって、煙草で言えば私は、4、5回禁煙してますから、別にやめる分には簡単にやめられるわけです。そのときに特別入院しなければならないということはない。ゲームでもうっかり「中毒」という言葉を使わないほうが良いと思う。

もう一つは、形のあるもの、今までなかったものを、人間が一生懸命やるということになると、必ず反発が起きる。私が若いとき、「そう、本ばかり読んでるんじゃない」ということをよく言われましたね。今は、ゲームについてそれがよく言われています。それが「麻薬性がある」「中毒性がある」と言いますけれども、それははっきり言いますと、文化というのは、基本的に人間が中毒して作ったものなんですね。本を読む人なんか大変な量を読むので、そういう人を見ると、僕は一種の中毒だと思いますし、基本的にどういう生活が健康かというのはなかなか難しい。例えばきちんとお勤めして毎日毎日仕事に出ているのは仕事中毒かもわからないですね。事実、日本人は「仕事中毒」と一部の国の人たちから言われたわけですから。そういった意味での、人生のバランスってどういうことなのかということを、それぞれの人が考えないと、関係ないものに責任を負わせるということになる可能性が。ですから、ゲームをどの程度、例えば子供の生活の中に取り入れるかということは、ゲームを作っている人たちも、他人事だと思わずに、絶えず、ある意味でチェックして考えながらやらなければならないのではないかとは思っています。

当たり前のことですけれど、ゲームは、将来性が非常に大きい面を持っていますから、これからもますます頑張っていただきたいなというのが私の思いですけれど。

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『日本ゲーム大賞2006』の今後の展開
「日本ゲーム大賞」では、全受賞作品をポスターに収録いたします。
11月中旬より流通各店舗で掲示することに加えまして、各受賞作品のパッケージに受賞マークを掲示する予定でおります。

このポスター、受賞マークを通じて、表彰制度を広く知っていただくと共に、ユーザーの皆様方にとっては、購入の際の指針として活用いただければと考えております。

また、この活動が、受賞作品の販売促進、更にはゲーム業界の活性化への一助となることを、期待しております。
《受賞マーク》
受賞マーク
クリックしてご覧ください

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懇親パーティ 懇親パーティ 発表授賞式の後、「東京ゲームショウ2006・日本ゲーム大賞2006懇親パーティー」が行われました。

受賞者の喜びの歓談に加え、報道関係者によるインタビューなどが各所で見受けられました。


社団法人コンピュータエンターテインメント協会
会長 和田 洋一

和田会長 只今ご紹介いただきました会長の和田でございます。本日は東京ゲームショウ2006・日本ゲーム大賞2006懇親パーティーにご参集いただきまして誠にありがとうございます。「東京ゲームショウ」は、今年も非常に多くの方々のご参加を得まして、大変賑々しく開催されております。出展社も148社と過去最高となり、海外からの出展も30社に上っています。またゲームを遊ぶことができるプラットフォームが増えていますが、携帯電話向けコンテンツメーカーの出展社数も昨年と比べて倍になっています。産業として非常に厚みが出てきているということだと喜ばしく思っております。

さて、今年の盛り上がりはということになりますと、やはり、いわゆる次世代ゲーム機が全部揃ったということです。キーノートスピーチでサプライズがございましたけれども、PS3、Wii、それからXbox 360、ニンテンドーDS、PSPなどのゲーム機がすべてが揃った状態で年末を迎えることができます。そのため、非常に活況になるのではないかと期待しております。また、ゲーム産業に参加する企業の方々に加えて、ユーザー層も非常に厚みが出てきたというのが現状のゲーム産業の流れだと考えております。

たった今、「日本ゲーム大賞」の授賞式に参加し、非常に面白いと感じたのですが、最終的に大賞を受賞したのが、いわゆる「脳トレ」(注:「東北大学未来科学技術共同研究センター川島隆太教授監修 脳を鍛える大人のDSトレーニング」/任天堂)と「ファイナルファンタージーXII」の2作品になりました。確かにこの2作品を見ますと、どちらか一方に絞るということが、非常に難しい。ゲームのデザインも、どういったお客樣方に喜んで頂いているかも全く違うタイプのものが出てきました。そうした意味で、あらゆる面で、非常な広がりを見せている、また、深みも出てきたというのが現状であると思っております。

授賞式では、やはりクリエイターの方達が次の産業を担っていく訳ですから、CESAとしていかに皆さんをサポートするかということが課題だと申し上げました。それから社会とのコミュニケーションをいかに取っていくか、これも課題だということを申し上げました。一つ目のクリエイターのサポートとしては、一ヶ月前にCEDECを開催いたしました。CEDECでは今までももちろん、大変レベルの高い議論が交わされていた訳でございますけれども、今年は従来にも増して、活発な議論が交わされました。そして今回のゲームショウ、それから「日本ゲーム大賞」、こういった場はできるだけ緊密に連携をとりながら運営することで、クリエイターの皆さんのコミュニティというものをより強固にしていこうと考えでおります。

一方、社会とのコミュニケーションについては、いわゆる暴力ゲーム等についてのいくつかのご批判をいただきましたが、私どもも積極的に時代や技術の変化を踏まえて、どういった観点で何を守っていくのかということを見極められなければならないということを申し上げました。こちらも、今春から流通の方々のご協力を得ながら、新レーティング制度を整備するに至りました。

ユーザー層も、それからメーカー側も非常に厚みがでて参りまして、また協会の活動につきましても大変広がりが出て参りました。ぜひ今後とも皆様方のご支援を賜りつつ、ゲーム産業の第2の飛躍に向けて頑張ってまいりたいと思いますので、どうかご支援、ご指導のほどよろしくお願いいたします。ご清聴ありがとうございました。

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